草むらに逃げ込んではみたが、見る間にすべての草の葉がしおれ、黄ばみ、からからに乾いていくのである。ひどい暑さだ。そして気味の悪い静けさであった。空を仰ぐと、夕暮れの色を帯びた青空の高みに、やはり暑さにやられたのだろう、細かな網の目のような…
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